259:名無しNIPPER[saga]
2017/09/26(火) 23:30:26.67 ID:1qpUpdjR0
「だって、そうでなければおかしい」
「プロデューサーなら、きっと幸せにしてくれる」
「見た目もお似合いだし、大丈夫」
高垣楓には理解できなかった。
「どういう事でしょうか?」
高垣楓の顔が、声が、険しくなる。
「――僕は、改めて思ったのです。貴女には笑顔であって欲しい。そうすれば、世界中の人が笑顔になれる。そのための努力を、惜しみません」
表向きは誠実な言葉だ。だが、その言葉の先には高垣楓は居なかった。
「笑顔は、どうやって生まれると考えているんですか?」
「貴女が笑顔であれば、皆が自然に笑顔になれます」
「それは、私の顔を見て言っていますか?」
「はい」
何を言っているのだろう、と叫び声が喉の奥まで競りあがる。
吐き気がする程薄っぺらで傲慢な言葉だった。
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