226:名無しNIPPER[saga]
2017/09/20(水) 23:29:43.06 ID:yNCJI72m0
「未央ちゃん、もしかして知ってたのー!?」
「え? 未央ちゃんが教えてくれたんですか?」
「未央おねーさん、いきなりみりあちゃんのドリンクをこぼしやがったですよ! でも、ダメなドリンクって知ってやがったでごぜーますか?」
みんなが驚いた顔でこっちを見ている。……1番驚いてるのはこっちなんだけどさ。
でも、ここは乗っかるしかない……よね?
「もー、ちひろさん、大きな声で話しすぎだって! 廊下まで聞こえてたよ?」
「ご、ごめんなさい……」
「みりあちゃん、ごめんね? いきなりこぼしちゃって」
「ううん! それより未央ちゃん、助けてくれたんだ! ありがとー!」
ズキン、と痛む胸に見て見ぬふりをしながら、賞賛の言葉を受け取る。
「ごめんなさい、千枝、少し未央さんを疑っちゃいました……」
本当に申し訳なさそうな顔で頭を下げる千枝ちゃん。
そんな顔しないで。悪いのは私だから。千枝ちゃんの感覚は間違ってないんだよ。
……なんてことは思っても、口に出せるわけもなくて。
雰囲気はね? "未央ちゃんありがとー!"って。そういう感じだったんだけど、やっぱ、そのままそれを受け取ることはできないよね。
「じゃ、ランニング頑張りたまえ!」
心の重さを隠すように、大きな声で告げて、その場を去ることにした。
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