北の果てで
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63:名無しNIPPER[saga]
2017/11/21(火) 15:55:06.71 ID:EAi+tSFy0
桟橋を後にし、建物に戻ると玄関で時雨が立っていた。どうやらベッドから居なくなったのに気付き慌てて探したのだと言う。プリンツが時雨に挨拶をして時雨も挨拶を返した。

「提督、新しい子を拾って来たんだね」

「拾って、まぁ間違ってはない。これから少し賑やかになるぞ」

「僕は提督のものなら何でも受け入れるよ」

少し話が噛み合っていない気がするが、気にしないでも問題はないだろうと思う。それにしても、会ってまた24時間も経っていないだろうにここまで懐かれると、悪い男に拐われたりしないか不安だ。

「そう言えば、提督は何で起きたとき僕も起こしてくれなかったんだい?」

「起こしたら悪いかと思ってな、そのままにした」

「僕を気遣ってくれるのはうれしいけど、それなら起こしてくれた方が良かったよ…」

しょんぼりとする時雨の頭を撫でてやると、少し笑みを漏らして喜んでいた。後ろでニヤニヤとプリンツがこちらを見ている。

「仲が良いんだね〜」

「といっても会ったのは昨日なんだがな…」

「へぇー」

相変わらず建物の中も外と違う寒さで体が冷える。この檻のような建物からはいつか昇進しておさらばできることを願おう。


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