北の果てで
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46:名無しNIPPER[saga]
2017/09/30(土) 16:59:52.18 ID:Cmd4XTLW0
執務室の前につくと、時雨が服を引っ張ってくる。何事かと思い振り向くと、少しかしこまった様子でこちらを見つめていた。

「その、提督…僕あんまり他の娘と話すのが得意じゃないんだ。良かったら慣れるまで助けてくれると嬉しいんだけど…」

「安心しろ、今この幌筵には私とВерныйしか居ない。大きさの割りに寂しい白地だよ」

「ふふっ、提督は面白いね」

「あ、あんまり面白い事言ったつもりは無いんだがなぁ…」

時雨のことが良く分からないと思うのは私だけだろうか。だが、これでこの泊地へ3人になった。確かに少ないがそれでもまだマシだ。執務室の扉を開けて暖かい天国へ入る。

「ふぅ、流石に執務室は暖かいな。時雨、名簿に君の名前を追加する。何か名前の他に記入して欲しいことは?」

「そうだね、1つだけ『ム望造建艦妹姉』とでも書いといてよ」

「…直接言わない辺りいやらしいな」

「僕は他人に自分の気持ちを伝えるのも苦手なんだ♪」

「そうか、なら名簿に『ズラカベルス話会』とでも書いとくとしよう」

「…提督もいやらしいじゃないか」

「お互いにな」

名簿に時雨の名前と詳細を書いていく。もちろん、先程の『ム望造建艦妹姉』もだ。もし姉妹艦が4、5人集まったら消しておこう。


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