88:名無しNIPPER[saga]
2017/08/18(金) 00:34:00.73 ID:dZyp/T120
冷静になれば、この新幹線にこだわる必要なんて、無かったんです。
多少遅くなろうと、何本か遅らせてでも、今日中に――いや、明日でも良かった。
家に着くことさえ出来れば良かったんです。なのに――。
「ううん」
夕美さんは、首を振りました。
「あんなに感情的になった肇ちゃんを見たの、初めてだったから、少しビックリしたけどね」
えへへっ、と――俯きながら、夕美さんは少しだけ、笑いました。
「他の人達に迷惑をかけたのは、良くなかったけど……肇ちゃんにも、しっかりした考えがあってのことだって、私、知ってるもん」
「……しっかりだなんて、とんでもありません」
本当に、自分勝手でしか――。
「しっかり屋さんだよ、ちゃんと。肇ちゃんは」
「えっ……」
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