女「犠牲の都市で人が死ぬ」 男「……仕方のないこと、なんだと思う」
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23
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名無しNIPPER
[sage]
2017/08/13(日) 22:48:39.39 ID:/6Xwlc9Z0
「なんでですか?」
「作戦会議が必要なのさ」
「作戦会議ですか」
話す気はなさそうだった。
以下略
AAS
24
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/08/13(日) 22:49:20.10 ID:/6Xwlc9Z0
続く
25
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/08/14(月) 11:41:34.43 ID:aXAX7a4Ao
乙
26
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/08/15(火) 22:24:51.07 ID:7t/DizBJ0
ずっと考え事をしている。
結局、何事もなく僕は帰された。尾行の気配すらなかった。明日にでも革命派がどうたらこうたら言っている場所に行けば、レジスタンスに入ることになるだろう。きっとあちらから僕を見つけられるはずだ。
「……」
以下略
AAS
27
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/08/15(火) 22:26:00.41 ID:7t/DizBJ0
トントン、と扉が叩かれる。「どうぞ」という言葉の後に開かれる。入ってきたのは、父だった。
父は老けた容姿をしていた。母が病で死んで以来、白髪が増えた。きっと男手一つで息子を育てるのはさぞ苦労しただろう。だが代わりに、父と僕の関係は良好だった。
「裕樹、悩みごとか」
「……」
以下略
AAS
28
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/08/15(火) 22:26:36.53 ID:7t/DizBJ0
「あのな、裕樹。聞いて欲しいことがあるんだ」
背筋がざわつく。やめろ、と叫びたい。
「お前は優しすぎるから、自分を責めているかもしれない」
以下略
AAS
29
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/08/15(火) 22:27:12.70 ID:7t/DizBJ0
――歯を食いしばった。
誰も、何も悪くない。能力の欠如による失敗は社会では咎められる。結果がすべてだからだ。だがせめて、身近な人だけはそれを咎めないであげよう。だってそこにいる自分は最後の見方なんだから。
だから、僕は耐えなければならない。それが正しいと、誰よりも、僕自身が信じているから。
「どうだっていいよ」
以下略
AAS
30
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/08/15(火) 22:27:44.82 ID:7t/DizBJ0
「やめなさい」
「迷惑はかけない。法に穴が開いているんだ。とれあえず、被害を被るのは彼女の家族と、実行する僕だ。父さんは大丈夫だから」
「そういうことじゃないんだ」
「無理っていうわけ?」
以下略
AAS
31
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/08/15(火) 22:28:10.36 ID:7t/DizBJ0
「結局、意味なんて自分で決めるしかないんだ。心の奥底では、誰だって気づいてる。神様は意味があって人を生んだんじゃない。理不尽な現象が存在するのがその証拠だ。迷路の話、覚えてるか?」
「うん」
頷いて答える。
以前、父にこの世はまるで、『出口のない迷路のようだ』という話をされたことがある。
以下略
AAS
32
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/08/15(火) 22:29:02.77 ID:7t/DizBJ0
「そっか」
「ああ、本当にすまない」
「……ありがとう」
きっと。きっと、僕が決心をしていなかったら、この言葉は決定打にはなりえなかった。
以下略
AAS
33
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/08/15(火) 22:31:11.07 ID:7t/DizBJ0
照が僕を出迎えた。
「ああ、結局、来たんだね」
以下略
AAS
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