女「犠牲の都市で人が死ぬ」 男「……仕方のないこと、なんだと思う」
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135:名無しNIPPER[saga]
2017/09/10(日) 21:41:59.81 ID:02n9Gv6p0

「五百二だ」

 その数値は、僕のものよりも、卓也のものよりも低かった。
 ……どうやら二番の予想は的中してそうだ。
 僕はきっと、卓也よりも早く死ぬ。僕は彼に何を残せるだろうか、何をすればいいのだろうか。

「祐樹さん……」と泣きそうな声で卓也は言う。

 僕はそれに振り返る。

「俺が死んでも、生きてくれる?」
「……なにを言って」
「裏の支配者、なんて存在がいるならさ、もし祐樹さんにわざわざ接触してきて、なにかしらの見込みがあるなら、ほしいのは祐樹さんだけじゃないか? ならもう、別れたほうがいい。そのほうが……」
「バカなことを言うな。そんなの非現実的だ。そもそも僕にどんな特別な要素があるんだ。僕はこんなにも普通の人間なのに」
 そんなことを言うと、卓也は少し笑った。
「そうだな。バカなこと言ってごめん」



 ◇


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