212:名無しNIPPER
2017/09/21(木) 13:39:36.07 ID:yoGsi3kr0
「あの〜、北上さん、吹雪さんの指輪を借りたことと涼風に何の関係があるのかな?? あと、私のことを犯人にするのやめてください! 私はネックレスの事は知りませんから」
「……知らないフリをしないで! 私は五月雨ちゃんの事ぜんぶ聞いているの。五月雨ちゃんが部屋に入れてくれないことも何となく分かってるんだよ!」
語気を強めて問い詰める妹に、五月雨は黙る。
そして妹は浴衣の裾からスマホを取り出した。
「私ね、今日、涼風ちゃんと対戦したあとに、ラインのID教えてもらったの」
そう言って、ラインのアイコンを妹はタップする。
「あれってそうだったのか……。つまり、試合中に涼風に話しかけられてたのって本当は何だったんだ?」
私も気になることだらけで、妹に口をはさむ。
「それはね、ホントの事言うと、涼風ちゃんが、『君のとこの五月雨は一回死んでいる』って言われたんだよー」
「……私を死んでいるなんて、失礼なひと。そんな人の言うこと信じているの??」
五月雨は顔をしかめながら妹に口を尖らす。
「もちろん、私だって最初は何言ってるんだろーこの子って思ったよ。だけど、とても伝えたいって意思を感じたのさ。んで、試合中には涼風ちゃんから、五月雨ちゃんの事について三つ聞いたよ。
一つに、五月雨ちゃんが涼風ちゃんの姉であること。二つに、五月雨ちゃんは二カ月半前の事件で轟沈していること。三つに、五月雨ちゃんの階級は轟沈後の昇進を含むと中佐になっていること。以上をね」
妹は三本指を立てて振りながら、そう言った。
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