210:名無しNIPPER
2017/09/21(木) 13:37:11.42 ID:yoGsi3kr0
「ごめんなさい。でも、私はこれだけは譲れません。これからも司令と北上さんと仲良くしたいから……。北上さんと司令にはこのことを分かってほしいです」
私はそう言われ何と返せばよいか戸惑った。
理由は分からないが五月雨もまた、明石中佐と同じように自分に心のバリアを二重三重に張っている。
本当はもっと水入らずで、そういうとこを相談しながらお互いの関係を深めていければいいのだが、そう簡単ではない。
おそらくこれ以上言っても彼女は通さないだろう。
「分かった。こっちこそ、詰め寄ってごめん。……北上、そういうことだから、戻るよ」
心のつっかえが取れないとてももどかしい気分であるが、私は五月雨に背を向ける。
妹はまだ、五月雨の方を向いたまま突っ立っていたので、私はそっと肩を叩く。妹は我に返る訳でもなく、突っ立ったままだったので、先に戻ることにした。
214Res/213.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20