179:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 22:41:25.72 ID:hojLDG6p0
「谷風ちゃん早くよけないと当たっちゃいます〜」
「え、何に?」
「あの子の魚雷です」
「え、あれは夕張に当たるんじゃ……」
しかし、涼風が夕張に向けて放たれた魚雷はもう当たってもいいはずなのに爆発しない。
一方夕張の方は最後の力を振り絞り、谷風から放たれた魚雷を一つ主砲で爆破させた。
「魚雷というのはですね、放たれたらいったん、海中に潜るんです。だからあの距離なら夕張さんにはすり抜けちゃいます。そしてすり抜けた魚雷は浮き上がって直線上にいる谷風ちゃんに……」
――な、なるほど。
それから間もなく爆音二つ、水柱二つ。
一つは谷風が放った魚雷が夕張に着雷。
そしてもう一つは涼風が放った魚雷が谷風に着雷したのであった。
魚雷は演習用と言えど、火力は凄まじく、谷風と夕張は弧を描くように吹っ飛んだ。
谷風と夕張の悲鳴、そして妹が谷風を呼ぶ叫び声がこっちにまで聞こえた。
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