180:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 22:42:36.76 ID:hojLDG6p0
「……残り三分ですね。このまま北上さんがあの子の攻撃を逃れられれば戦術的勝利、北上さんがあの子を仕留められればS勝利になりますね」
五月雨の言葉に私は黙って頷いた。
海上の谷風と夕張は急所に当たったのか、大破して沈みかけていた。
救助の艦娘四人が担架を持ってフィールドに入り、二人を乗せると、海域から離脱した。
その後、妹と涼風は黙々と互いに撃ち合っていた。
涼風の魚雷は残り二本、そして妹はまだ一発も撃っていないので四本残っている。
出し惜しみをせず、上手いタイミングで撃ってほしいものだが、お互い高速機動かつ近距離で撃ち合っているので魚雷の撃ちようがなかった。
妹が涼風の脚を狙って機動を遅くすれば雷撃のチャンスをつくれるが、そこまでの砲術精度はまだ持っていない。
まぁ、私からすれば、練度の高い艦娘の砲撃をうまく避けられているだけでも昇進するにはもう十分だと思った。
と、試験終了を知らせるサイレンが鳴り響いた。
終わった。
私は背伸びをして、試合の結果が発表されるのを待った。
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