7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/08/05(土) 04:55:08.76 ID:DkEnKQtk0
「……今なら、ぬるま湯でも最高に気持ちよく感じると思う」
火照った顔を手で扇ぎ、琴葉が誰ともなしに言った。
しかし、この後に彼女たちを待つのは解放感溢れる水辺であり、
冷たく涼やかなプールなのだ。
施設の建物をキラキラとした瞳で見上げ、
環が「行こう行こうっ!」と二人のことを急き立てる。
入園を済ませ、一行は揃って更衣室へ。
水着に着替えて外へ出れば、そこは待ちに待っていた水の園。
「流れるプール、流れるプール!」
「大きなスライダーもありますね〜」
「二人とも、泳ぐ前には準備体操。それから、はぐれた時の為に集合場所も決めなくちゃ」
真面目な琴葉の指導の下、思い思いに体をほぐす。
ちなみに完璧な余談だが、三人の中で最も水に飛び込みたくなっていたのは誰あろう琴葉自身だった。
逸る気持ちを鋼の自制心によって抑えつけ、最後の深呼吸を終えた彼女が言う。
「じゃ、泳ごう!」
プールの楽しみ方、それは泳ぐ人の数だけある。
流れに逆らわずただ浮いているだけでも楽しいし、
波に揺られて過ごすのも悪くない。
スライダーのスリルは快感を呼び、
少しバテたらプールサイドでのんびりするのも至福の時だ。
20Res/19.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20