9:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 21:59:01.31 ID:55jPn/3I0
「それが、島村卯月ですか?」
「ええ。どこにでもいる普通の女の子。それでも、憧れを胸に歩き続けた少女よ」
「ただし――」
その先の言葉を言っていいか迷いました。
プロデューサーさんは、私の顔を見ると、 ふにゃっと顔を緩めると、屈託なく笑います。
「疑問があるのなら、言っていいのよ。今のアナタは生まれたばかりの無垢な人工知能。疑問は経験になり、アナタという存在を積み重ねるわ」
癖のある甘い声。だけど、声音は優しくて、本当に何でも受け入れてくれそう。
「だって、化粧は濃いけど、これでも心は清いから」
「それは、関係あるんでしょうか?」
モニターの中の私の顔が呆れて歪む。ああ、なんだろう。この人といると、自分が造り物であるのが不思議なくらい、変な計算結果ばかり得られます。
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