24:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 22:14:36.73 ID:55jPn/3I0
「アナタが言ったように、演者さんがアイドルを演じる方がいい――みんな、そう思っていたの」
ゾクリ、と、背中に悪寒が走った気がします。
もちろん、そんな感覚を抱くことなんて、私には絶対にないはずです。
だから、これはきっと――悪い予想だ。
「自分と異なる存在になれる人達。彼女たちは、その力でこの世界に本来は存在しないアイドルたちを呼び出した」
心臓があったら、鼓動は早くなっていた筈です。
「誰よりもアイドルの事を考えて。誰よりもそれに近づくために努力をした。たとえ自身が歳を重ねても、変わらない彼女たちを呼び出し続けた」
プロデューサーの顔が、徐々に険しくなっていく。
「何年も、何十年も、そうやって」
そして、息を大きく飲み込むと、それを告げました。
「だけど……それでも、限界はあった。引退、よ」
演者の、引退。加齢であったり、怪我であったり、事情はいくらでもあります。
「一人の演者が引退をした。当時の『アイドルマスターシンデレラガールズ』は、引退した演者の二代目を用意した」
「――それは、皆さんが受けいれてくれたんですか?」
プロデューサーさんは、首を横に振ります。
そう言う事なのだと、理解しました。
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