6: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:07:11.01 ID:Xxtt7z4V0
ガヴリール「なっ!?マジか……頼むラフィエル、情けないけど私は今のまま生活するのにもう耐えられそうにないんだ……だからなんでもいい、気づいたことを教えてくれ……っ」
ラフィエル「んん、では私の見解を述べさせていただきます。まずヴィーネさんがガヴちゃんを避けてるという点について、これはきっと事実でしょう。続いてその理由ですが、私が思うにヴィーネさんはガヴちゃんのことが…」
ガヴリール「わ、私のことが…?!」ゴクリ
7: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:07:59.05 ID:Xxtt7z4V0
ラフィエル「まあ単刀直入に言ってしまえば、ヴィーネさんはガヴちゃんと友達以上の関係になりたいんですよ、きっと」
ガヴリール「は?なんだそれ、友達以上って…つまり、その、こ……恋人……ってこと……?」
ラフィエル「イエス!正解ですガヴちゃん」
8: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:08:48.38 ID:Xxtt7z4V0
ラフィエル「まあ答えを出すのはガヴちゃんですから、変に意地を張らずに自分の気持ちを正直に伝えれば、どんな結果になってもヴィーネさんはガヴちゃんのこと、決して嫌いになったりしませんよ」
ガヴリール「私の……気持ち……ごめん私、ちょっと用事思い出した。ありがとなラフィエル」
ラフィエル「うふふ、ガヴちゃんらしいですね。では私は陰ながら応援してます」
9: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:09:22.55 ID:Xxtt7z4V0
◇◇◇
ガヴリール「出ろ、出てくれヴィーネ……頼む」
ヴィネット『あ、ガ、ガヴ……どうかした……?』
10: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:09:55.31 ID:Xxtt7z4V0
◇◇◇
「お邪魔します」
彼女が自宅に来るのはなんだか随分久しぶりのように感じられた。事実、ほんの一週間前までは週2〜4回のペースで私の部屋を訪ねて来ていたのだから、そう感じるのも仕方のないことだと思う。
11: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:10:31.47 ID:Xxtt7z4V0
横並びにベッドに腰掛けると、やはりというかお互いに会話の切り出し方を模索しているためしばらく沈黙が続いた。この慣れない空気が私の身体を硬くする。やけに喉が乾く。なんとか声帯を潤わせようと喉を鳴らすが、その音が部屋中に響くほど、この空間は静寂に包まれていた。
ダメだ。こわい。私は彼女に、ヴィーネに嫌われることを恐れていた。ラフィエルの言っていたことがもし間違っていたら?本当はただ単に、ダメな私に愛想を尽かしてしまっただけではないだろうか。いつも彼女に甘えてばかりの私の態度に、とうとう嫌気が差してしまったのかもしれない。こわい。知りたくない。
ヴィーネに、嫌われたくない。
12: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:11:03.95 ID:Xxtt7z4V0
気付けば私の涙腺から透明な滴が溢れていた。
拭っても、拭っても、それは次から次に溢れて、どうも枯れる気配がない。おかげで着ているジャージの袖が大層濡れてしまった。まあそんなこと今はどうでもいい。
こんな状態で意地を張っても仕方がない。
13: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:11:49.31 ID:Xxtt7z4V0
「そっか、ガヴは、そんな風に私のこと……思っててくれたんだ」
彼女の手が私の頬に触れる。
それはとても優しくて、とても暖かくて。
それだけで彼女の気持ちが私の中に伝わってくる。
14: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:15:52.75 ID:Xxtt7z4V0
◇◇◇
後日談。というかちょっとしたご報告がありまして。
かくして私、天真=ガヴリール=ホワイトは正式に件の彼女、月乃瀬=ヴィネット=エイプリルと付き合うことになりました。
15: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:16:42.71 ID:Xxtt7z4V0
☆HAPPY→END☆
16:名無しNIPPER[sage]
2017/07/10(月) 13:09:29.58 ID:02T8+3Cko
尊い…
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