13: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/07/10(月) 12:11:49.31 ID:Xxtt7z4V0
「そっか、ガヴは、そんな風に私のこと……思っててくれたんだ」
彼女の手が私の頬に触れる。
それはとても優しくて、とても暖かくて。
それだけで彼女の気持ちが私の中に伝わってくる。
だから、嬉しくて、余計に涙がでた。
ようやく落ち着きだしたと思った涙腺が再び崩壊し、さっきよりも勢いよく滴が溢れ出す。
もうしばらくこれは止まりそうになかった。
こんなに泣いたの、何年ぶりだろ。
彼女が優しく私の頭を撫でる。
私はすぐに彼女の優しさを受け入れて、そのまま彼女の存在を確かめるように強く抱きしめた。
涙で視界が塞がれていたのでハッキリとは見えなかったけど、ヴィーネも笑いながら泣いているようだ。
それからしばらくの間、小さな部屋で私達はお互いに身体を寄せ合いながら、ひとしきり頬を濡らしていた。
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