20:名無しNIPPER[saga]
2017/07/05(水) 12:52:59.05 ID:RoJC38a7O
アイシャ「ふむふむ、魔族変形実験室……所々かすれて読めないが、扉の前に立つ石碑には、そう書いてあるよ」
勇者「あ、あんだて? 魔族変形実験室? 魔族を変形させてどうするってんだ」
アイシャ「さぁね。対魔族用の生物兵器でも生み出すつもりなのかしら」
勇者「化け物をこねくり回したところで、科学の進歩に貢献するとは思えねぇな。黒魔術だとか疑われて、火刑に処されるのがオチだぜ」
俺はドアノブに手をかけたが、押しても引いてもスンともしない。助走をつけて蹴破ると、カビの匂いと埃の霧がもわッと溢れ出てきた。
くっさ! 人体に及ぼす悪影響は計り知れない。
勇者「マスクをくれ! ひっでぇ匂いだ!」
アイシャ「腐乱死体が転がってそうな程の悪臭だね……。ほらよ、バンダナ貸してやる」
勇者「アザッス! 姐さん!」
アイシャ「やめろ気色悪い。あんたに姐さんと呼ばれると鳥肌が立つ」
勇者「テ、テメェ……!」
アイシャ「勇者、来てごらん。ラジオがあるよ。電気魔法を撃てば、まだ使えそうだ」
勇者「ジャララバード放送局に繋げば、騎士学校の首席の名前が分かるな」
アイシャ「なんだい、あんた騎士学校に未練たらたらじゃないか」
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