51:名無しNIPPER[saga]
2017/07/01(土) 00:19:24.71 ID:Uqqc80q4O
目に付いたのは、割れたビンの破片だった。
あまり角が丸くなっていない。
あれなら――。
伸ばした手が、曜ちゃんに掴まれる。
「千歌ちゃん……何しようとしたのっ」
「え」
梨子ちゃんが破片を拾い上げて、海の方へ放り投げた。
ちゃぽんと落ちた。
私は曜ちゃんに羽交い絞めにされたような姿で立ち上がった。
何。
何って。
二人と同じになりたかったから。
それだけだよ。
ほんのちょっと近づけたらなって。
でも、そうだね。
「おかしいね……」
私は言った。
「二人のそばにいたかっただけなんだ……」
ややあって、曜ちゃんに抱きしめられた。
「曜ちゃん、くすぐったい」
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