223:名無しNIPPER[saga sage]
2017/06/29(木) 00:43:05.58 ID:mwOZ0t6Co
「……ここまで来て……どうして……止めるの……?」
混乱する彼女に死神が近寄る。
「もう邪魔するものはいないよ。さぁ立って、目的を完遂させよう」
「私は……後戻りできない……のに……」
死神が囁き続ける。
「君がここまで来たのはボクの力なんかじゃない。君自身の力さ」
「……どう……して」
「その制服を手に入いれたのも、この学校に今教師がいないのも君が知恵を絞ったからさ」
「……」
「もう誰も君を止められない」
「……うん」
「大丈夫。彼女たちの死は後で必ず意味を持つから。死神のボクがそう言うんだから」
「……そうか……わかった」
彼女は立ち上がる。
床に転がったナイフをもう一度手にして。
「9人じゃなくて、10人必要なんだね、アリス」
彼女は真姫を見る。
「あいちゃんっ、ほのかちゃんっ! おきてっ、おきてよぉ!!」
息をしていないアイリスを揺さぶる。
深い眠りに落ちた穂乃果を揺さぶる。
しかし二人とも起きることはなかった。
「フ……君がそういうならそれでいいさ。ボクが見守っているよ」
「……ごめんね……真姫」
彼女の目に悲しみの色が映る。
「ほのちゃん〜〜っ! あいちゃん〜〜! うわぁぁぁああん!」
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