224:名無しNIPPER[saga sage]
2017/06/29(木) 00:44:29.55 ID:mwOZ0t6Co
「本当は生きていて欲しかったんだけど……ごめんなさい」
大粒の涙を流して泣き続ける真姫の前に彼女は膝をついて心から謝る。
「ひっ――!」
その姿を見た真姫は凍り付いた
「すぐにみんなも真姫の元に送るから……ね」
真姫の頬に手を当て罪の赦しを請う。
しかし真姫の目に映るのはただの化け物でしかなかった。
「ごめんね――真姫――」
ナイフを引いた彼女は泣いた
独りになったあの夜に泣いて以来泣くことはなかったのに
真姫の前で二度も泣いた
それを見た真姫は
「……」
しずかに彼女をみつめた
「……」
そのまっすぐな目を見た彼女はナイフを引いたまま硬直する
「……っ」
「どうしたの?」
彼女は真姫に問う
「どうして……ぐすっ……ないてる……の……?」
真姫は問いかける
彼女自身分からない答えを
「これから殺される相手に心を開いてはダメ」
真姫の喉元へとナイフが一直線に襲い掛かる
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