12: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2017/06/22(木) 14:04:13.51 ID:eLlVio3H0
「俺も詳しくは知らないが、表向きのヤマは大して抱えてないみたいだ。今は裏の組織を追ってるって話だが」
「裏の組織、ねぇ」
「なんだ、眉唾だってか?」
「いや? 超能力者がいるんだ、世界征服を企む悪の組織がいたって驚きゃしないさ」
「歴史が長けりゃ長いだけ、闇も深くなる。しょうがねぇやな……」
第四安置室へと俺たちが到着すれば、すでに稀有は一仕事を終えたようで、目を瞑って壁へと寄りかかっている。
やってきたのを確認すると、二人の名前を挙げ、
「そいつらが犯人です。それじゃあ、よろしくお願いします」
踵を返して部屋を出て行く。
毎度のことなので慌てはしない。俺も、真南も、心苦しそうな顔をきっとしていることだろう。そういった感情を全て飲み込んで、俺は稀有の後へと続いた。
背後で真南が敬礼をしているのが見えた。
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