11: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2017/06/22(木) 14:03:39.46 ID:eLlVio3H0
あるが、それだって結構割り切れていたのだ。
「いや、あれでも結構変わったほうだ」
真南はぼそりと言った。「仕事モード」の稀有との付き合いは真南のほうが長い。こいつが言うのならばそうなのだろう。
「それにしても、雨宮。お前、相も変わらず、眼が淀んでるなぁ」
「うるせぇ」
こちとら気にしてるんだ。
「最近は一課ばかりだが、能対課のほうは特に何もないのか?」
能対課――能力者対策課の略称。
陣内崎はその特性上、どうしたって普通じゃない殺人が、傷害が、強盗致傷が起きやすい。警察内部ではその管轄はきっちり区別されていて、単純な刺殺や撲殺、絞殺は一課が、能力によるものと思しき事件は能対課が担当することになっていた。
とはいえその境界線は随分と曖昧になってきているようで、真南が稀有と懇意にしているのも、そのあたりの事情が強そうだと感じた。当然口はしないけれども。
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