123: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 23:49:54.31 ID:5UUNa7QZ0
「いやいや。強制じゃないんだしさ……本当に無理しなくても」
「うーん。サンノスでも出たいけど、ブエナ・スエルテも初舞台だしさー」
「つっちーと日菜子ちんはなんて?」
「……応援してくれる」
みうみうは教科書を放りだすと、仰向けになって頭を抱えた。
「応援されるのも嬉しいけど二人とも出たいしー、でもサンノスでも出たいしー!!」
足をばたつかせるみうみうに、私は笑ってしまった。
「……ライブまで一か月切りそうだし。サンノスの練習全然できてない」
みうみうは足を止めて、静かに言った。
中止を命じられてから、早くも一か月以上が経とうとしていた。
その間、サンセットノスタルジーの練習は行われていなかった。
プロデューサーから練習を禁じられていた。もし練習していることが部長の耳に入れば、いい顔をしないだろうという。
下手に刺激をしたくないのだろう。
自主的に踊りのステップを練習するようにはしていたが、限界があった。
やろうと思えば数日で仕上げることもできる。でも、万全を期すなら、しっかりと練習をしておきたかった。
(もっと個人で動いた方がいいかも……)
たとえば外部のレッスンスタジオを借りて、三人で集まって練習するとか。
もっともトレーナーさんのように客観的にみてくれる人がいなければ、限界はある。
付焼刃だと分かっていても、やらないよりはいいと思えた。
その数日後だった。
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