112: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 23:26:13.89 ID:5UUNa7QZ0
そう、私に強要していた。
なにも間違ったことじゃない。
そんなことは分かってる。
それでも、私は布団を強く握りしめた。
「……嫌だ」
「未央ちゃん?」
顔を覗き込んできたあーちゃんから逃げるように、私は顔を俯けた。
「私は……諦めたくない」
「諦めたくないって言ったってどうしようもないだろ」
怯えながら言った言葉も、プロデューサーはいなすように否定した。
その通り。もう部長からの中止命令は出てしまっている。
ただですら乗り気じゃないのに、中止撤回なんてしないに決まってる。
本当にそうなのかな。
諦めるしかないのかな。
そんなの、やっぱり嫌だ。
だけど、これ以上なにができる。
貴方はベッドで弱々しく横になって、せいぜい言葉を叫ぶことしかできない。
プロデューサーに喚き立てる?
プロデューサーに殴りかかる?
そんなことをやって意味があるとは思えない。
ただ、今の精一杯を私は口に出した。
「……もしサンノスで出れないなら、私ライブに出ない」
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