八幡「異本・たとえばこんなバースデーソング」
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67: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 20:30:20.96 ID:/+LAMdvF0
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「結衣先輩、せっかくですし、何か皆さんに一言どうぞ!」

「いろはちゃん……うん、そう……だね」


 一色に促され、由比ヶ浜は皆の前に立ち、言葉を紡ぐ。

 その言葉の一つ一つをを聞き洩らさないように、皆が由比ヶ浜の声に聞き入っていた。


「あたし……こんなに素敵なお誕生日、生まれて初めてだよ、みんな本当にありがとう……」

「あたしさ、あんまし頭よくないし、きっとこれからもみんなにいっぱい迷惑とかかけちゃうと思うけど……」

 言葉を紡げば紡ぐほど、由比ヶ浜の目に涙が浮かぶ。 途中たどたどしくなりながらも、由比ヶ浜は震えるように言葉を絞り出していた……。


「えへへへ……なんだっけ、さっき中二が言ってた言葉……なんとかを得るは、事を為すにある……だっけ」

「何かを成すかっていうのがまだ分からないんだけど、でも、でもね……きっとあたしは、こうしてみんなと会う為に、生まれて来たんだって、今ならそう思えるんだ」

「一緒に笑ったり、泣いたり、たまに喧嘩したりして……そうやって、あたしはずっとみんなと一緒にいたい」

「みんな……大好き、本当に、ありがとう!!!」


 その声に端を発するようにして再度、割れんばかりの拍手が響く。

 そして多くの人が由比ヶ浜の周りに集まっていった……。


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