65: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 20:23:48.88 ID:/+LAMdvF0
「由比ヶ浜さん、これ、受け取って貰えるかしら」
雪ノ下が恥ずかしそうにプレゼントを渡す。
丁寧に包装された袋を開けると、一際喜んだ声で由比ヶ浜は声を上げる。
「わぁ……パンさんだ! ゆきのんありがと!」
「私の部屋にある物とお揃いなの、よかったら、お部屋に飾ってくれると嬉しいわ」
「うんうん! あたし、今日はこれ抱いて寝るよ! 本当にありがとう!!」
「そ、そう……喜んでもらえたようで良かったわ、私こそありがとう」
由比ヶ浜の声に照れるように雪ノ下は俯いていた。
次は……俺か。
丁寧に包装されたそれを握り締め、由比ヶ浜に手渡す。
周囲の視線もそうだが、僅かに手が震えているのが自分でも分かる……あぁ、なんかこっ恥ずかしいな……。
「ありがとうヒッキー……開けても良いかな」
「ああ……まぁ、気に入ってくれると……その、嬉しい」
急に言葉がたどたどしくなる。俺、こんなキャラだったっけ。
由比ヶ浜がプレゼントの包装を開ける。
中には、白い百合がデザインされた髪留めが入っている。
「ヒッキー……これ……」
「去年はその、なんだ、犬用の首輪だったし、由比ヶ浜本人に向けたやつじゃ無かったからな……気に入ってくれるかどうかは分からんが……」
「嬉しくないわけないよ……ヒッキー、これ、付けてみてもいい……?」
「ああ……」
顔を赤らめながら由比ヶ浜が俺の髪留めをそっと頭につける。
とても似合っていると、我ながら思ってしまっていた。
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