八幡「異本・たとえばこんなバースデーソング」
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51: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 19:40:17.37 ID:/+LAMdvF0
「よっと」

 くるりと反回転し、オムライスがひっくり返る、焼き色十分、実に美味そうなオムライスが出来上がっていた。

 それを皿に移し、俺も小町の元へ駆け付けた。


「大丈夫か」

「うん、ごめんお兄ちゃん、さっき強く言っちゃったね」

「気にすんな、あれは小町が正しい」

 俺がそう言うと、少しだけ小町は笑っていた。


「私のポーチに軟膏と絆創膏が入ってるから、それを使って」

「雪乃さん、ありがとうございます」

「…っっ………ごめんね、小町ちゃん……っ」

 啜り泣きながら相模はただ謝罪の声を上げていた。

 それは去年に見た涙とは違う、純粋に悪いと思う誠意の涙で、それが相模の本心のように見えた。


「気にしないで下さい、小町も抜けてましたし」

「でも……うち…………」

「いいんですよぉ、それよりも、私のせいで南さんの手に火傷とか、そっちの方が小町的にポイント低いですし」

「……っごめん、ありがとぅ……」

 処置を施す事数分、小町は相模の手に軟膏と絆創膏を貼る、その光景を横目に入れつつ俺は片付けに移り、雪ノ下と小町も自分の作業に戻っていた。

 その時、唐突に扉が開かれる。


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