八幡「異本・たとえばこんなバースデーソング」
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50: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 19:38:00.79 ID:/+LAMdvF0
「ぁ……あ」

 自分の不注意に相模の顔が白くなる。これはまずい。

 すると間髪を置かず小町が揚げ物の火を止めるや否、相模の手を取り、水道水でその手を冷やしていった。


「雪乃さん、そこのボールに氷水作ってくれませんか、あと、チキンもお願いします」

「分かったわ」

「小町ちゃ……あの、うち……ご、ごめんなさい……ごめんなさい!」

 冷静な小町の声に応じるようにして、雪ノ下も冷静に処置に移る。

 自分に原因があるのに何もできず、その光景をただ呆然と見ているだけしか出来ない事は、相模にとって何よりも辛いことだろう。


「だーいじょうぶですよ、それよりも、南さんの手の方が小町的に心配です」

「小町ちゃんっ……ごめん、ごめんねぇぇ……っっ」

「氷水、ここに置いておくわね、あと、チキンの方も上げておいたわ」

「雪乃さん、ありがとうございます!」

「小町、大丈夫か?」

「お兄ちゃんはそのまま! 今大事なところでしょ!」

 小町の指示に俺は素直に従う、まぁ、今俺が駆け寄った所で何ができるとも限らないか。

 小町には申し訳ないと思うが、俺も俺で自分の仕事に集中させてもらう。


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