八幡「異本・たとえばこんなバースデーソング」
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39: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 19:09:01.73 ID:/+LAMdvF0
「んじゃ、戻って食材買ってから帰るか」

「そうね」

「急がないと欲しいお肉、売り切れちゃうかもね」

「じゃあ、行こっか」

 思い思いに口を開きつつ、俺達は電車に乗る。

 そして千葉に戻り、特に問題も無く食材の買い物も終え、それを各々に分担し、解散しようとした時のこと。


「ではみなさん明日、学校でお会いしましょうっ」

「うち、今日はすっごく楽しかった、またみんなで……今度は結衣ちゃんも一緒に遊びに行けると良いね」

「まぁ、たまの息抜きには良いんじゃないかしら」

 なんて事を話しながら、それぞれが家路を行く。

 その道すがら。


「小町」

「ん、どうしたのお兄ちゃん」

「……お疲れさん、今日は俺が夕飯作るわ」

「あれ、珍しくお兄ちゃんがデレてる」

「なーに言ってんだ、俺は妹と戸塚には常にデレデレだぞ、むしろときめき状態を超えて告白状態まである」

「それは良く分かんないけど……。じゃあ、今日はお兄ちゃんのお言葉に甘えちゃおっかな」

「おう、任せとけ」

 八重歯を覗かせる小町の荷物を持ち、俺は歩を進める。

 街は夕日に照らされ、細く長い影が2人分、道に並ぶ。

 兄妹で並んで帰るなんていつぶりだったかと思い出しながら、俺と小町の影は、同じ歩幅で進んでいた。


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