八幡「異本・たとえばこんなバースデーソング」
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36: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 19:02:29.89 ID:/+LAMdvF0
「結衣の奴、今年もなんだかんだで遊びそうだし、喜ぶとは思うけどな」

「受験勉強に支障が出るのは否定できねえな」

「まぁまぁ、登下校とか体育の時間に使って貰うとかもできると思うよ」

 そうして、葉山と戸塚と俺の3人で商品を見て回り、あれこれと手にとっては検討する。

 俺の場合、基本的に買い物なんていつもは自分一人で済ますものだから、今自分がそういうのに関わっているという事に妙な違和感を覚えてしまう。

 けど、まぁ……こういうのも悪くないとまでは言わないが、なんというか、な。

 自分の中に湧き上がる妙な感覚を強引に抑え込み、再度商品を見回す。

 するとそこに、非常に目を惹かれる物を見つけた。

 ……これを受け取った由比ヶ浜の事をしばし考えてみる。

 喜んでくれるかどうかは分からないが、きっと悪い顔はしないだろう、なんとなくそう思った。


「俺、見つけたからちょっと買ってくるわ」

「お、何にしたんだ?」

「……まぁ、明日までのお楽しみってやつだ」

 葉山が聞いてくるが、さすがに恥ずかしいので、誤魔化すことにする。


「そっか、うん、ぶしつけだったな、悪かった」

 気遣いなのか、葉山はそう言うと戸塚を連れて他のコーナーに向かっていった。
 
 それを見送り、俺はそれを素早く手に取るとレジに向かう。

 料金を支払い、それとなく店員に包装を頼み、待つ事しばらく。


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