八幡「異本・たとえばこんなバースデーソング」
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34: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:57:32.79 ID:/+LAMdvF0
「うんっ、みんなでお買いもの、楽しいよね」

「だなぁ、戸塚と買い物、楽しいよなぁ……」

 その戸塚の笑顔に見惚れた俺は一瞬、考えを巡らして見る。

―――――――――

八幡『戸塚……このドレスどうだ。戸塚に似合うと思うんだが……』

彩加『八幡……うん、すっごく綺麗……いいの? 僕なんかの為に……』

八幡『何言ってんだよ、戸塚だから……着て欲しいんだ』

彩加『八幡……すごく嬉しいよ、ありがとう……』

八幡『戸塚……いや、彩加、これが俺の気持ちだ、受け取ってくれ……』

彩加『八幡…………うん、すっごく嬉しい……えへへ……あれ、なんでだろ、急に涙が……っ』

―――――――――

「お兄ちゃーん、小町達先行くよー」

 小町の声に現実に戻る、辺りを見れば俺を残してみんな先に店に入っていた。

 そして慌てて後を追うようにして、俺も店に入ったのだった。

   ×   ×   ×

「せっかくだし、男女に分かれて選んでみないか」

「隼人が言うならあーしは別にいいけど……」

 言いながらちらりと雪ノ下と相模を見やる三浦。まぁ、気持ちは分からなくもない。

 同じクラスと言うだけでほとんど面識の無い相模と、似たタイプでありながら真逆の性質を持つ雪ノ下と同行するというのは、三浦にとって心穏やかな事ではなさそうだし。


「ふふ、だーいじょーぶですよ三浦先輩、小町におっまかせですっ」

「ヒキオの妹……」

 そうして小町が三浦に声をかける、三浦のどこか棘のある雰囲気すら小町にとっては小川の小石と変わらないといった風に、小町は自然と三浦に溶け込んでいた。


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