八幡「異本・たとえばこんなバースデーソング」
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28: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:46:39.51 ID:/+LAMdvF0
 A たとえばこんなバースデープレゼント


 そして土曜日。

 俺、雪ノ下、小町、相模の4人を交えて交わされた議論の末、当日のメニューは以下のように決定された。

 スパゲッティ、フライドチキン、オムライス、ピザに各種フライにサラダとデザート……。

 相当な量ではあるが、予め下準備をしたり、手が空いたらこちらに回してくれたりと工夫をすれば不可能ではないだろう。

 今日はその買い出しと、各々のプレゼントを買う為に街に出る事になったのだ。


「へへ、まさか比企谷と雪ノ下さんと一緒に出かけるなんてね、ちょっと前じゃ考えられなかった」

「ほんと、人生何が起こるか分かったもんじゃねえな」

「小町は良かったと思いますよ、そういうの、とっても大事だと思います」

「まぁ、良いんじゃないかしら……ね」

 そんな会話をしながら電車を乗り継ぐ事しばらく、南船橋のららぽーとTOKYO-BAYに俺達は到着していた。

 去年、雪ノ下と一緒に由比ヶ浜の誕生日プレゼントを買ったのもここだったっけな。


「とりあえず、どうする?」

 建物を前に俺はみんなに問い掛ける、こういうのは無目的に探索するよりも最初に目的を決めてからの方が効率が良いと決まっている。


「んー、食材なんかは戻ってからでも買えると思いますし、まずは皆さん個人で買うプレゼントから見ませんか?」

「うん、そうだね、じゃあ……最初はどこから行こっか?」

「前は確か、この辺りでプレゼントを買った覚えがあるわね」

 雪ノ下が店内マップを指差しながら言う。


「……雪ノ下それ、違う地図だぞ」

「知ってるわ、早く行きましょう」

「雪乃さーん! そっちじゃないですよー!」

 俺の突っ込みを誤魔化すようにすたすたと歩を進める雪ノ下と、その手を掴んで戻そうとする小町。そして……。


「なんか意外……雪ノ下さんってああいう所もあるんだ」

 そんな光景に驚いたように目を丸くする相模だった。まぁ、お前の中の雪ノ下像では到底想像できないだろう、あれは……。


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