16: ◆SESAXlhwuI[saga]
2017/06/16(金) 19:20:46.12 ID:yFIcZ1s10
―――――
次の日、今日はいつもより早く来て自主レッスンをすることにした。丁度日曜日だったし、なによりもプロデューサーさんに邪魔されたくなかったからだ。
「……ホント、迷惑なんだから」
心底嫌になる。あの人の事は、同期の子も先輩たちも信頼している。中には、恋愛感情だって持っている人だっているかもしれない。でも、私はどうしても好きになれなかった。
――大人への不信感、なのかな?
少し頭の中に疑念が浮かぶが、頬を叩くことでそれを打ち消す。私は、今から皆に追いついて、追い越すためにレッスンしにいくのだ、不真面目にやっていては、追いつけるものも追いつけない。
私は、メトロノームを使ってテンポを確認しにかかる。静寂の中に、カチカチと一定のリズムが刻まれていく。私は、もう一度大きく息を吐くと、昨日もやっていたダンスの振付を始めた。
49Res/35.97 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20