【モバマスSS】あやかし事務所のアイドルさん 個別ルート・肇編
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34:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:01:44.81 ID:OYIntdXm0
「ええー、シリアスな空気が木端微塵にゃ…」

「つまりは嫉妬、ですか……そうなると鎮めるのは難しいかもしれませんね……」

「え、嘘、シリアスモード継続!?」
以下略 AAS



35:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:02:14.12 ID:OYIntdXm0
部屋に重苦しい沈黙が訪れたその時、ノックの音と共に扉が開きました。

「やほー、こっちはどんな感じ?」

「……芳しくはありませんね。瘴気の原因ですが、かくかくしかじか」
以下略 AAS



36:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:02:45.60 ID:OYIntdXm0
二人が部屋を出て行った後、文香が俯いたままの肇にどう声をかけようか迷っていると、肇は何かを決めたようでした。

「…うん、それしかなさそうですね」

ぽつりと呟き顔を上げた肇の目には覚悟の光が灯っていました。
以下略 AAS



37:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:03:16.13 ID:OYIntdXm0
「…プロデューサーさんの事を忘れてしまうなんて、そんなの嫌に決まっています! でも、でも他にどうすることも出来ないじゃないですか!」

「大好きだから傍に居たいのに、大好きだから大切にしたいのに、大好きなせいで傷付けてしまうなんて、そんなの…そんなのあんまりです!」

「せっかく両想いだって分かったのに! ずっと一緒に居たかった! 好きだって伝えたかった! 恋人になれたらやってみたいと夢見ていたことだって、たくさん、たくさんあるんです!」
以下略 AAS



38:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:03:58.88 ID:OYIntdXm0
胸に顔をうずめて涙と本心をこぼす肇の背中を、文香はそっと撫でてあげました。

泣きじゃくっていた肇もしばらくそうしていると落ち着いたのか、もぞもぞとハグから解放してもらうとティッシュで鼻をかみ、照れくさそうに笑いました。

「すみません、みっともないところを見せてしまいました」
以下略 AAS



39:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:04:29.48 ID:OYIntdXm0
リビングには紗枝たちの張った結界を境にして瘴気が立ち込めていました。

「これは……予想以上に事態は逼迫していますね」

「はい。ですので急いで現状と打開策の説明をしたいと思います。申し訳ありませんが、もうしばらく結界の維持をお願いしますね」
以下略 AAS



40:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:04:56.24 ID:OYIntdXm0
「そんな! せっかく両思いになれたのに、そんなのってないよっ!!」

「…さっき志希チャンが言ってた【抜け道】ってこのことだったんだ…でも、でも!」

「随分と思い切った解決策ね…肇はそれでいいの?」
以下略 AAS



41:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:05:33.56 ID:OYIntdXm0
「ちょ、ちょっと待ってくれ」

あまりのことに硬直していたプロデューサーですが、ようやく再起動しました。

「すまん、聞き間違いだよな…どうやって解決するって?」
以下略 AAS



42:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:06:30.26 ID:OYIntdXm0
「…そんなに分かりやすいか?」

「小さい頃からあなたを見ていましたから」

「…そのことも全部忘れてしまうんだろう?」
以下略 AAS



43:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:06:58.68 ID:OYIntdXm0
二人の想いを感じ取ったのか、よりいっそう強くなった瘴気が結界をギシギシと軋ませます。

「力が増したようでしてー」

「これやとうちらの結界も長くは持たせられへんなぁ…」
以下略 AAS



44:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:07:32.42 ID:OYIntdXm0
文香がチカラを使って数秒で肇から噴き出していた瘴気はピタリと止まりました。

それだけではなく、リビングに充満していた瘴気までも綺麗さっぱり消えてしまいました。

みんながその光景にほっとしつつも手放しに喜ぶことは出来ない中、文香はチカラを使い続けています。
以下略 AAS



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