【モバマスSS】うつしみアリス
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16: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:42:28.49 ID:6jKTh3xi0

煙草だ。


ふと浮かんだのは、「煙草を持つ手は、子供の顔の高さだ」なんてどこかのポスターの言葉。
以下略 AAS



17: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:43:08.09 ID:6jKTh3xi0

「ってうわ! 高い! ナニコレ!?」

そんな私を正気に戻してくれた声は、いつもの調子で、言葉を放り投げています。

以下略 AAS



18: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:44:03.76 ID:6jKTh3xi0

パッと手が離れた時には、フレデリカさんはもう、前を向いていました。

その後の撮影のことなんて覚えていません。
指示なんて全然聞こえませんでした。足どりも表情も、きっと困らせるくらいに重くて。
以下略 AAS



19: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:44:32.75 ID:6jKTh3xi0

〜〜〜〜〜

事務所へ向かう足がどんどん鈍いものになっているという自覚はあります。
思わず立ち止まってしまうことがあります。
以下略 AAS



20: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:45:15.66 ID:6jKTh3xi0

取れた耳。

赤く染まった目。

以下略 AAS



21: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:45:45.84 ID:6jKTh3xi0

「さてさて〜! こっちから順に、親指〜、人差し指〜、中指〜、薬指〜、小指!」

「1つ1つは無臭なんだけど、全部に塗ったらそれはそれはハッピーで、思わずトリップしちゃう香りに!」

以下略 AAS



22: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:46:32.69 ID:6jKTh3xi0

「次は橘さん、どうぞ」

「……」

以下略 AAS



23: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:47:23.89 ID:6jKTh3xi0

まずは、親指用のマニキュア。
封を開けて、さて塗ろうかという、その時に。

「待って」
以下略 AAS



24: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:47:56.92 ID:6jKTh3xi0

まただ。まただ。まただ。

偶然じゃない。偶然じゃない。偶然じゃない。

以下略 AAS



25: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/06/14(水) 22:48:37.69 ID:6jKTh3xi0

(早く、早く、逃げなきゃ、逃げなきゃ!)

何から逃げているのかなんてわかりません。
安全な場所があるのかなんてわかりません。
以下略 AAS



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