26: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:27:59.05 ID:OIoYntls0
「……それじゃあ最後の一杯ですけど、どうしましょうか」
「あー、僕に任せてもらってもいいですかね」
「あら、何かいいのがあるんですか?」
27: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:28:31.56 ID:OIoYntls0
「楓さん、ピニャコラーダっていうカクテル、知ってますか?」
「……ぴにゃこら太?」
「いやあの緑の物体ではなく。まぁ元ネタかもしれないですけど……」
28: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:30:32.71 ID:OIoYntls0
「あれに、ストロベリーのリキュールを加えたものなんですけどね。実はその、楓さんの、6/14の誕生酒なんですよ」
その言葉に、私は目を丸くする。
「まぁ、そうだったんですか」
29: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:31:33.62 ID:OIoYntls0
「やっぱりプロデューサー、そんな事知ってるなんて、スケ」
「コマシじゃ、ないですからね? 実は、調べておいたんです。誕生日だし、頼む機会もあるかなと思って」
「ホントですか?」
30: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:32:05.49 ID:OIoYntls0
なんて、そんな事を言っていたら、丁度カクテルが出来たらしい。
運ばれてきたのは、苺ミルクのような色の、まるでデザートみたいなカクテル。
ココナッツと苺の香りが、とてもいい。
「冗談はともかくとして。それじゃ、飲みましょうか」
31: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:32:41.84 ID:OIoYntls0
「どうですか?」
「ええ、美味しいです。とっても」
甘くて、フルーティで、とても美味しいカクテル。
32: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:33:53.39 ID:OIoYntls0
やがてカクテルは飲み終わってしまい、今度こそお開きの時間。
相変わらず、名残惜しくはあるけれど……けど、今度は不思議とすっきりとした気持でもあった。
私の中で、この気持ちがひとつの型に嵌ったから……かしら。
「それじゃ、これで。本当に、送らなくて大丈夫ですか?」
33: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:34:24.86 ID:OIoYntls0
「ふふ、そんなことありません。色々考えてくれたんだなって、嬉しかったですから。最高の誕生日プレゼントでした」
「……なんか、恥ずかしいですね」
「本当のことですから。胸を張ってください」
34: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:36:31.71 ID:OIoYntls0
この想いを、どう口にすればいいのか、それはまだわからない。
そもそも、口にしていいものなのかどうかすらも。
けれど、今この想いは本物で、どうにかして、それを伝えたかったから。
「それじゃ、また明日」
35: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:39:34.55 ID:OIoYntls0
おわり。
というわけで、楓さん誕生日おめでとう!なSSでした。
胸の中にある思いが段々と形になって行く様子がかけてたらいいなぁ、なんて。
36:名無しNIPPER[sage]
2017/06/14(水) 23:07:19.92 ID:Sh+XYPhIo
おつおつ
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