高垣楓「なんでもない特別な日」
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5:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 03:15:44.14 ID:8j/lUozC0

 汗を流して事務所に向かう。通勤や通学に向かう人たちの姿もまばらになった、隙間の時間。この時間なら、もう事務所にもちらほらとアイドルが来ていることだろう。レッスンのために、仕事のために、あるいは今の自分みたいに。

「楓さん? 確か、仕事は午後からでしたよね?」

 事務所にはちひろさんがいた。ちょっと早く来たかったからと答えて、プロデューサーがどこにいるのか尋ねる。

「プロデューサーさんなら、今は少し出ていますね。何か用でも?」

 特に用はなかったので、待っていることにする。今日は講義がなかったのか、仕事の予定があったのか、美波ちゃんと愛梨ちゃんを見かけた。あいさつをして、愛梨ちゃんに今朝のことを話す。

 愛梨ちゃんは「そうなんですか。私も聴きたかったなぁ……」とよろこんでくれたようけれど、美波ちゃんには少し呆れられてしまった。

「でも、楓さんらしいと言えばらしいかも」

 そう? そうかもしれない。

 「……どうして、嬉しそうにしてるんですか?」

 美波ちゃんにじっと見つめられてしまった。あらこわい。

 二人は仕事の予定があったみたいで、その後すぐに出ていってしまった。これからどうしようかしら……と考えていると、ちひろさんからプロデューサーがもうすぐ帰ってくると言われた。プロデューサーとちひろさんにコーヒーを入れることにした。



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