日菜「あたしのお姉ちゃん」
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55:名無しNIPPER
2017/06/09(金) 13:16:34.58 ID:v1ok2leP0
tんこtんktんkぉ


56:名無しNIPPER[saga]
2017/06/09(金) 17:31:29.75 ID:YrwqVrym0

私はそのとき、曲がりなりにも陸上部のエースでした。

いくら日菜に才能があるとはいえ、今の私がそう簡単に抜かれることはないと‥そう思っていたのです。

以下略 AAS



57:名無しNIPPER[saga]
2017/06/09(金) 17:37:53.17 ID:YrwqVrym0

部活を辞めてからは、学校が終わって家に帰ると、私は自室にこもるようになりました。
(中学に上がるときに、私と日菜は部屋を別々にしていました。お母さんにどうするかと訊かれたとき、日菜は最初猛反対していましたが、「もう子供じゃないんだから」と私が渋々了承させたのでした。)

父親が新しいのを買ったからと私にくれたMP3プレーヤーで、明かりもつけずイヤホンをしながら当てもなく曲を垂れ流していると、とあるロックバンドの曲が流れてきました。
以下略 AAS



58:名無しNIPPER[saga]
2017/06/09(金) 17:40:56.69 ID:YrwqVrym0

それから私は、夢中になってそのバンドの曲を聴きました。

レンタルショップで、そのバンドのアルバムは全て借りました。

以下略 AAS



59:名無しNIPPER[saga]
2017/06/09(金) 17:42:55.53 ID:YrwqVrym0

「いいや、違う。才能なんてものは結局積み重ねなんです。目に見えないだけで、どっかで積み重なったものが現れてるだけなんですよ。音楽にしろ何にしろ、どれだけそれと真剣に向き合えるかが勝負なんです。」


ブルっと全身が震えました。
以下略 AAS



60:名無しNIPPER[saga]
2017/06/09(金) 17:44:40.11 ID:YrwqVrym0

私はギターを買うために、それまでほとんど全額貯金していたお年玉を、両親に頼んで崩させてもらうことにしました。

その話を私が突然の言いだしたときには、二人とも驚いていましたが、お母さんはそういうことにあまり細かく口出しをする人ではありませんでしたし、お父さんもバンドの名前を出すと喜んで賛成してくれました。
(プレーヤーに元々そのバンドのアルバムが何枚か入っていたので、多分昔ファンだったのでしょう。)
以下略 AAS



61:名無しNIPPER[saga]
2017/06/09(金) 17:45:50.17 ID:YrwqVrym0

それからというもの、私は取り憑かれたようにギターに没頭しました。

ギターを弾く時間以外は、全て無駄だと自分に言い聞かせました。

以下略 AAS



62:名無しNIPPER[saga]
2017/06/09(金) 17:47:22.23 ID:YrwqVrym0

高校は、日菜とは別々の学校に通うことになりました。

進学に際して、日菜は私に何も言ってきませんでした。

以下略 AAS



63:名無しNIPPER[saga]
2017/06/09(金) 17:48:54.90 ID:YrwqVrym0

行きつけの楽器屋で、いつものように交換用の弦を買い足していたときのことです。

顔馴染みの店員さんが、私に話しかけてきました。

以下略 AAS



64:名無しNIPPER[saga]
2017/06/09(金) 17:49:39.29 ID:YrwqVrym0

私が呆然と立ち尽くしていると‥

「ああ!この子だこの子!!ホントにオーディション合格したんだ?!いやはや恐れ入ったねー」

以下略 AAS



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