96:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 19:49:18.38 ID:VqWHRdm5O
言い終えた曜ちゃんの顔を盗み見た。
泣いたせいで鼻と目が赤い。
「そんな事、どうでもいいの」
私は曜ちゃんの懺悔を一蹴した。
「私のメッセージ、無視したのが一番許せない」
「ああっ」
「忘れてたのね?」
思いっきり手のひらを握りしめた。
「あいたたたっ!?」
「私の恨み思い知った?」
「り、梨子ちゃん……重たい彼女みたいだよ」
「悪い? 私、めんどくさいのよ」
曜ちゃんが噴き出す。
「知ってたよ」
「肩、貸して」
「え?」
返事を待たずに、腕に巻き付きながら、頭を置く。
「あの、ちょっと、恥ずかしいんだけども」
「罪は償ってくれないと」
「これが?」
「うん」
私だって恥ずかしかった。
でも、曜ちゃんを困らせてやりたかった。
「歩きずらいよ〜」
前から歩いて来る人がいない数分だけ、私達はそうやって歩いた。
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