3:名無しNIPPER[sage]
2017/05/25(木) 23:30:48.92 ID:FJ75OzKBo
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汚く狭い我が家に戻ると、俺は小さなテーブルの上にケージを置いた。
部屋の電気が眩しいのか、そいつは手びさしを作って俺を見上げてる。
大きさおよそ十センチ。大体スマホと同じぐらい。
「ふむ」
スマホと言えば、便利な道具。
ネットの海に繋げれば、寝ころびながらコイツの飼育方法なんかを検索できる。
ポチポチとキーワードを打ち込むと、あれよあれよと結果が出た。
その間も奴は「ぴー、ぴー」と、小鳥のような声で鳴いていた。
「餌は……人と同じ。扱い方も、似たり寄ったり」
ケージの中のソイツと目が合う。
「ぴー?」可愛らしく小首を傾げると、その栗色の髪がふわりと揺れた。
少し垂れた瞳と薄い顔立ちはどことなく、俺の知ってる少女を思い起こさせる。
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