梨子「曜ちゃん、怒らないで聞いてね」
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127:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 23:11:54.38 ID:aF6m6vO3O
翌日、ダイヤさんやルビィちゃんなど他のメンバーもお見舞いに来てくれた。
今回の事件の事は、曜ちゃんと私の希望もあり内々に解決された。
他のメンバーには、私が胃潰瘍になったと伝えている。
とすると、各各が好き勝手に、ストレスが減る音楽とか、アロマセットとか、好きなように解釈して色々持ってきてくれた。
ありがたいけど、困ってしまった。
曜ちゃんは、階段から落ちて頭を打ったと言う風に伝えられていて、『階段から落ちない対策』という小学生向けの本をプレゼントされていて苦笑いしていた。
誰のチョイスかは知らない。

お見舞いは来るけど、学校に行かない、ピアノも弾けないとなると退屈で仕方がなかった。
それに、曜ちゃんが精神的にまいっていないかも心配だった。
誰も、曜ちゃんの事を言っていなかったので、たぶん何もなかったと説明したに違いない。
私にも何度か謝ってきて、それ以降、何一つ語ってはくれなかった。
悪者を探したいわけでも、罪を裁きたいわけでもない。
私を刺したあの子のことも、憎いけど、それは曜ちゃんに何か酷い事をしたからだと思ったからで。
結局、私のこのモヤモヤはどこに向かうこともなく、燻ったままだった。

傷口もふさがってきて、そろそろ退院できる日になった。
一人で来た千歌ちゃんとリハビリがてらに院内の庭を散歩することにした。

「足がちょっとフラフラするかも」

「気をつけてね、ゆっくり歩こう」

「ええ」

千歌ちゃんがそばに寄り添って歩いてくれた。
ちょっと長いベッド生活だっただけで、地に足がついていないような感覚になるなんて。
雲の上を歩くってこんな感じなのかしら。
15分くらいして、休憩するために芝生に腰を下ろした。


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