梨子「曜ちゃん、怒らないで聞いてね」
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105:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 17:16:44.48 ID:wAEe1nHVO
こんなちょっとした時間が楽しい。それは、3人とも思っているはずで。
曜ちゃんは、私達に幸せになって欲しいと言ったけど、それは私と千歌ちゃんだって思っていることなのに。
どうして、上手くいかないんだろう。

「あれ、花丸ちゃんとルビィちゃんと善子ちゃんじゃない?」

千歌ちゃんに言われて、教室の入り口を見る。
ヒヨコみたいに可愛らしく団子になってこちらを見ている。

「あの〜、曜さんお昼休み中にすみません、ちょっといいですか」

花丸ちゃんが言った。

「え、私? あ、ああ」

と、曜ちゃんが頷いて、駆け寄る。
教室を出て、廊下の方へ。声は聞こえない。

「あれかな、飛び込みの後輩の」

「ええ、たぶんそうじゃない?」

「困ってるなら、何かできたらいいんだけど」

「そうね。でも、少し難しいかも。加害者が誰か分かっていないし、千歌ちゃん、無暗に動かないようにね」

「う〜ん」

納得してない返事だった。

「もし、危ない思考の人だったら、逆に千歌ちゃんが返り打ちに合いかねないし……様子を見ましょう」

「そうだよね。今は、曜ちゃんに任せておいた方がいーよね」

それでも、千歌ちゃんは唸っていた。
たぶん、何かしたいけど何もできないのかなと悩んでいるんだろう。

「でも、この学校にそんな人いるかな〜」

どこまでも、お人好しね。
心配になるくらいに。


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