ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/05/26(金) 22:08:33.85 ID:E8SB8aRMo
森「いくつか説明するわ。まず長門さんのライブラリの利用ができることは知ってるわね。
他にも、このカギを持って、自分の行きたい場所を念じれば、
その最寄りのドアに通じる機能があるの」
なんだか夢が広がるなあ、と思うあたり、やっぱり疲れてるのだろうか。でも。
サキ「わたしの部屋のドア、カギがついてないんですけど」
森「カギの形をしてはいるけど、囚われることはないわ。必要なとき、使えば分かるから。
ただし、よほどのことがない限り使わないでほしいの。
というのは、このカギは使うたびに、長門さんに労力を割いてもらっているの。
長門さんは遠慮なく自由に使ってくれとおっしゃっているし、
わたしから強制することではないわ。
ただ、長門さんからの友情の証しであるということは忘れないでね」
サキ「友情……」
森「『機関』ではわたしと古泉しか持っていない。いえ、わたしは例外にあたるほうね。
長門さんのごく親しい人々しか持っていないもの」
確かわたしは長門さんとはあの日が初対面だったと思うんだけど……。
森さんはそれまでの凛として思慮深い微笑みをほころばせた。
森「ほんとうはあなたが古泉から説明を受けたあと、カウンターへ戻ってきた時に、
ご自身から渡したかったそうなのだけど、あなた、一目散に駆けていったものね」
サキ「え? 森さんも図書館にいらしたんですか?」
森「はい。ごめんなさいね。あの日あの場所で、
古泉があなたに話をすることは聞いていたから、
早くあなたに会いたくて、カウンター近くのテーブル席に腰かけてたの」
すると柊さんは入館時に、森さんの前を素通りしたわけか。
森さんは面白そうに、
森「そう。古泉にも知らせず来てたのだけど、
あの子何食わぬ顔で長門さんにあなたを紹介して、行ってしまったでしょう。
わたしがそういうことをする人間だって分かってるのね」
本当に楽しそうに笑った。
森さんも茶目っ気があって親しみやすそうな方だと思ったけど、
森さんがいると分かってて直行する柊さんも柊さんだ。
同じ組織の仲間ととしてだけではない、何だか面白い関係だなと思う。
森「ともあれこうして改めて挨拶したいと思っていたの。
遅れたけど、これからよろしくね」
サキ「はい。こちらこそ、わざわざありがとうございます。どうぞよろしくお願いします」
ちょっと真似たくて笑みを浮かべると、やはりとても敵わない笑顔が待っていた。
照れ隠しに小さく笑うと、森さんも笑う。
渇いた心が久しぶりに満たされるようだった。
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