ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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79:名無しNIPPER[saga]
2017/05/24(水) 20:31:58.67 ID:vXVXQH+So


涼宮家はうちのお得意様である。
今日は七重が帰りに父の薬局に寄ってくれている。
買い物が済み、和やかに談笑していると表にお客さんの来る気配があって、
ガラスの引き戸を開けて入ってきたのは、

サキ「あ、おじさん……」


おじさんは地元の酒造会社のルートセールスをしている。
近くの酒屋に用があるとき、よく家のお店に立ち寄って父と立ち話をしていて、
時たまわたしや七重も鉢合わせするという、
よく分からない顔ぶれの集会に発展してしまうことがある。

しかし、よりによって、というか。
わたしと七重にとって居合わせるのは随分久しぶりであったのだが。


キョン「おう、いたのか」

引き戸を閉めるおじさん。七重はむすっと黙っている。
父のあずかり知らぬところで気まずい空気が漂った。

おじさんはいつものように栄養ドリンクを一本買うと、その場で飲み干した。
そしてわたし達のことはおくびにも出さずに父と世間話を一くさりすると、
入ってきた時みたいにさっさと出ていった。

しかし、おじさんは元々さっぱり物事にこだわらないというか、
おばさんと違って感情は間接的な言葉で表現するというか、
心の奥はいつも温かいのに淡々としているような人だけど、
今しがたのわたしと七重に対する態度は明らかにいつもと違う。

父は気づいてないみたいだけど。こういうことは早いほうがいい。
七重やおばさんと、おじさんの冷戦状態を長引かせる必要はどこにもないし。

七重と夕飯の買い物のためにお店を後にすると、
少し歩いたところでやっぱりおじさんは待っていた。

キョン「サキ。少し話せるか」

サキ「うん、いいよ」

と答えて、七重に、

サキ「ナナ。また明日ね」

七重はわたしを案ずるような眼差しを向け、それから、

七重「……ん。わかった」

と先に帰っていった。

話を済ませてから一緒に買い物するには、長すぎる「少し」になるに違いないから。




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