ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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53:名無しNIPPER[saga]
2017/05/20(土) 19:24:26.10 ID:0zLMCoDIo
立ち尽くすわたし達とすれ違い、二、三歩過ぎた辺りで一さんが呼び止めた。
振り返る女性に、また淡々と、

一「朝倉さんと俺が組むってどうやって決まったんですか」

え、お世話になったらしい人に背を向けたまま物を尋ねるって失礼なんじゃない?
ひやりとしたわたしだが、女性は気を悪くした風でもなく、

朝倉「決定したのは統合思念体だけど、進言したのは長門さんよ」

それを聞いて、一さんはなぜか微笑んだ。相反するように声色は変えず、

一「朝倉さん」

前を向いたまま、不敵な笑みを浮かべて、

一「全力で行きますよ。
  あなたが殺されでもしたら、俺が有希さんに会わせる顔がありませんから」

女性はきょとんとしたが、やがてふっと笑い、わたしに向かって、

朝倉「あなたも、健闘を祈るわ。小坂さん」




女性が遠く見えなくなると、一さんは天を仰いでから大きく溜息をついた。

一「あー、怖かった」

いや、こっちのセリフなんですけど。

一「すまん。俺は全く予定外だったけど。
  あの人はこうして君と一緒にいる所をわざわざ狙ってたみたいだ」

すまなそうに頭をかいて笑いながら、歩き出す。

サキ「朝倉さん……って、どんな人なんですか」

わたしもついていきながら、尋ねた。

一「前に世話になったことがあったんだ。
  なのにさっき言われたとおり、ご無沙汰してたんだよ。
  長門有希さんと同じ、情報統合思念体のインターフェース、朝倉涼子さん。
  『機関』から聞いてなかった?」

サキ「いえ。お二人とも知りません。
   今度の戦いとか、前の時とか、何があるのか、あったのかも」

一「それは柊さんから聞くといい。一言で表すなら、相当やっかいなことだよ。
  気になることは全部聞いて、それから決めるといい」

気になることは全部というか、何の話だか全然分からなかった。

一「まあ君もボチボチ頑張れよ。じゃあ、また。
  あ、岡部先生はアタリだぞ。ハンドボールだけじゃなく人間も熱い先生だから」

そう言って、すぐ先の袋小路にひょい、と入っていった。
覗いてみると、もういない。




その日の訓練がひと段落つくと、わたしはさっそく、柊さんに今日あったことを話した。
朝倉さんたちのことやその他もろもろのことを聞かせてほしいと伝えると、

古泉「かなり長い話になるから、今度の日曜は空いてるかい?」



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