ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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52:名無しNIPPER[saga]
2017/05/20(土) 19:20:22.69 ID:0zLMCoDIo
一「お分かりでしょ」

朝倉「数種のシールド展開や回避、再生しかあなた繰り返さないし判断しようがないもの。
   それに、長門さんみたいに、ただ守るだけが防衛じゃない。
   攻撃は最大の防御と言うでしょう?
   今は、あなたの攻性情報の使用傾向を把握できる、理想的な条件下にあるわ」

保育士が、園児に描いた絵の披露をうながすような表情で、女性は、

朝倉「いまのあなたの全力を見せてみて」

女性の言葉に、一さんは一呼吸、間を置いて答えた。

一「わかりました。全力ですね」

一さんの全力って、今ここであの女性と戦うってこと――?



おっちゃんが、再びキコキコと自転車をこぎ出した。
普段耳にしているはずの、周りの風景の音がやけに大きく聞こえて戻ってくる。

ビデオの一時停止状態から再生ボタンを押したように、ふたたび動き出す世界で、
女性は一瞬あっけに取られたような表情をしたが、すぐにクスッと笑った。

朝倉「わたしから学んだことも忘れてはいないようね。いいわ、次は戦場で」

再び女性がこちらに近づいてきた。歩の進め方は優雅で自信に満ちている。
それでいて小気味いいリズムの足取りで、もしただ見掛けただけだったら、
自分もあんな風に歩いてみたいな、と真似てみてすぐ挫折するような、
とにかく溌剌とした華やぎを感じさせるものだった。

よく見たら、大人びた雰囲気だけどわたしと同じくらいの年頃だ。
流行でもない、普段着で揃えてるはずなのに着こなし、と言うんだろうか。
アクセサリと言えば小さな腕時計くらいだが、
気取らない細めの茶色の革の、小さい時計盤も金メッキのごくありふれたものだ。

全てわたし達の年代なら全然違和感のない、
清潔とはいえむしろ目立たないファッションのはずなのに、
とても洗練されて見えるのはなぜなんだろう。

何より、十人中十人が目を引かれるような美人だ。
人の輪の中にいても、パッと華が立ち目を覚まさせるような、
生きものとしての生命力と、若さを誇る美が調和している。
って見とれてる場合じゃ。でも一さんは何もしない。


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