ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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35:名無しNIPPER[saga]
2017/05/16(火) 21:04:48.65 ID:02mMz6wWo
沈黙に促されるように、柊、あるいは古泉という人が落ち着いた声でわたしに話し出した。

古泉「一くんによると、小坂さん。君は空が真っ暗で無人で、
   でも風景だけは一緒だという空間に迷い込んでしまったそうだね」

サキ「はい」

しかし言われてみれば、なぜわたしは異質な空間だとすぐに分かったのだろう。
空が急に暗くなって、周りの人が消えたのだと捉えてもおかしくない状況だったのに。
いや、それは自分から「侵入した」という自覚があったからだ。

古泉「そこでホラー映画に出てくるような女に出くわし、
   襲われてるところに一くんが現れて、君を助けてくれた」

サキ「…」

ちょっと考える。
あの切迫した状況に一……七重のお兄さんだから、さんか、がいつの間にかいて、
あの能天気な態度に救われたと言えばそうだけど、
マンホールの蓋が勝手に跳ね上がったのかもしれないし、あの女を潰したのは……

古泉「それとも見た覚えのある恐ろしい巨人がその女を倒した?」

それは。

サキ「見たことがあるなんて、一さんには」

古泉「混乱させてすまない。かまをかけるつもりは無かったんだが。
   ただ僕も能力に目覚めてばかりの時は、
   《神人》を実際に目にする前からどういうものか知っていた、
   という変な状態だったから君もそうかと思ってね」

サキ「…しんじん?」

ふとこんな話に七重がついてこれるのかと思って隣を見ると、かなり必死な顔で

七重「ごめん! サキが夢で見たって聞いてたのに。
   わたし、柊さんみたいな能力を持ってないから神人ってどういうものか、
   よく知らなくて」

何故かあたふたと謝られた。

七重は話の内容は理解できてて、でもあの青い怪物については見たことはないらしい。

おばさんも、柊さんとは旧知の仲らしいけど、一さんについての話のやりとりからすると、
柊さんと全く同じ立場ではないらしい。

いや、わたしに起こったことを柊さんが説明できるということは、
むしろわたしと柊さんが同じ立場なのだ。

古泉「君が見たはずの、青白い怪物のことだ。
   だがこちらは害を及ぼす存在じゃない、今ではね。
   敵はむしろ助けられた男性の脳に寄生していた情報生命体のほうだ。」


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