ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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32:名無しNIPPER[saga]
2017/05/16(火) 20:52:34.14 ID:02mMz6wWo
そして金曜日。

サキ「じゃあ、また後でね」

いったん七重と別れた。

お店にいる父に声をかけ、帰宅。
着替えてから家じゅうの掃除。父の夕食のおかずを少し作っておく。
その旨を伝え、お泊り一式を携えて出かける。

チャイムを鳴らすと、間もなく七重の返事がインターホンから聞こえた。

門扉を開け、もう何度通ったか覚えていないアプローチに歩を進める。
限られたスペースに七重とおばさんが丹精込めて育てている季節の花に心が安らぐ。
少し尻尾を振って鼻先を寄せてくるジョンのふっかりしたあご周りを撫ぜながら挨拶して、
巣に入っているツバメの親を眺めながら玄関ドアの前で待っていると、
七重が出迎えてくれた。

わたしを玄関の中に入れてくれると、静かにドアを閉め、

七重「いらっしゃい。柊さん来てるよ」

サキ「うん。おじゃまします」

七重に続いて靴を脱ぎながら、家の中に挨拶する。

サキ「おばさん、こんにちは」

ハルヒ「ああ、サキ、上がって。お茶用意してるわよ」

リビングの方から明朗活発な顔と声だけ見せると、
ポニーテールを翻しておばさんはさっさと引っこんでしまった。

これがお泊りのときの、いつものおばさんの歓迎の仕方。
よくわたしが見た事のない(七重も見たことがないらしい)、
凄いご馳走(多国籍の料理らしい)を何時間もかけてこしらえて振る舞ってくれる。

一発でこんな美味しい料理を作れるくらいなんだし、
前に料理研究家としてテレビに出てみないかって、
近所の人を通じて誘いがあったのに、おばさんは断ってる。

他にも世界の政治情勢にやたら詳しくてニュースにツッコミを入れたり、
疎い方面なんてあるのかってほどの雑学家だし、
あと大学レベルの数学や物理の問題を暇つぶしにパズル感覚で解いたりしてるらしい。
犬のジョンの世話から炊事や洗濯、お掃除をこなして、
地域の困ったことをご近所から相談されたら解決しにいって、
ながらのこれだから、最強の専業主婦であることは間違いないけど、何だか勿体ない。

でもおばさんは今のままが性に合ってるって言うし、七重も賛成とも反対とも言わない。


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