ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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143:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 16:27:44.50 ID:cQX9e7Qho
柊さんは笑いながら、

古泉「何言ってる。森さんや僕、それに多丸さんたちは、
   『機関』での関係を外れたところじゃ、
   これからも君とは年の離れた友人としていたいんだが、駄目かい?」

サキ「いえ、こちらこそ皆さんのことが好きですから是非お願いしたいんです、ただ……」 
口を濁したわたしに、

古泉「そうそう、君にはまだ紹介してなかったけど、
   新川さんという、『機関』を引退した男性がいてね。
   今回のことを報告がてら君のことを話したら、とても会いたがってたよ」

サキ「そうですか……」

あれ? 新川さんって、確か。

古泉「そう。鶴屋家の執事の」

ああ、やっぱり。当主の鶴屋さんはおじさんおばさんと高校時代からの友達らしい。
涼宮家の家族旅行にわたしもご一緒する時があるけど、行き先はあちこちなれど、
宿はたいてい鶴屋さんが気前よく招いてくれた別荘だ。
そしてそんな時、決まって温厚そうな年配の男性のお世話になっていた、まさにその方だ。

もっと一番深く覚えてることがある。
この辺りには鶴屋家私有の山があるけど、子どものころ七重と勝手に遊びに入って、
道に迷っていたわたし達を、何故か探して見つけてくれたのも新川さんだ。

もうとっくに日も暮れてるのに、家まで送って帰ってくれて、
それぞれの親に叱られてるのをかばってくれた。
七重もきっとよく覚えてると思う。

森さんも柊さんも、新川さんも多丸さん兄弟も、みんな温かい目をしている。
あんな戦場をくぐり抜けてきた人ばかりだというのに、
それだけに染まらない優しく強い目をしている。


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