ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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138:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 16:07:34.96 ID:cQX9e7Qho


世界が終わってしまったら。


まずやっぱりこれだけは七重に言っておきたかった。


サキ「七重、あのね……、ありがとう。
   わたし、お母さんがいなくて、兄弟もいなかったし、あんたがいなかったら、
   きっと凄く寂しく過ごしてたと思う。あのね……」


10分以内で話せることじゃない。

いつ会ったのか覚えてないくらいずっと昔から知っていて、
二人ですこしずつ行ける場所を広げていって、
一緒に笑って、一緒に怒られて、(つまらないことでケンカもして、でもすぐ仲直りして)
一緒に泣いた。

思い出すのはとても感動的なことじゃなくて、
何気ない、ありふれたカッコ悪いことばかりで――


サキ「大好きよ、七重……」


思い切り抱き締める。こんなに温かい。


七重「サキ、わたしも。サキが大好き」


耳元の、ずっとずっと何度も聞いた声。

絶対嫌だ。失うのは。終わるなんて、無くなるなんて絶対に嫌だ。
たとえ世界が新しく生まれ変わってそこに七重がいて、
会えたとしても、今までのわたし達で無くなるなんて絶対に、否だ。

そう、今までのわたし達はお父さん、おばさんとおじさんがいて。
七重にとっては一がいた。



……ああ、そうか、こいつ言わなかったな。

わたしにとってこいつはいなかっただけで、こいつにとってはずっと、わたしはいたんだ。



謝らなきゃ……ありがとうって言わなきゃ……

そう思いかけたとき、そのこいつが最高にあほなことを言った。

一「今だっ。キスしろ!」



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