ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/06/04(日) 16:07:34.96 ID:cQX9e7Qho
世界が終わってしまったら。
まずやっぱりこれだけは七重に言っておきたかった。
サキ「七重、あのね……、ありがとう。
わたし、お母さんがいなくて、兄弟もいなかったし、あんたがいなかったら、
きっと凄く寂しく過ごしてたと思う。あのね……」
10分以内で話せることじゃない。
いつ会ったのか覚えてないくらいずっと昔から知っていて、
二人ですこしずつ行ける場所を広げていって、
一緒に笑って、一緒に怒られて、(つまらないことでケンカもして、でもすぐ仲直りして)
一緒に泣いた。
思い出すのはとても感動的なことじゃなくて、
何気ない、ありふれたカッコ悪いことばかりで――
サキ「大好きよ、七重……」
思い切り抱き締める。こんなに温かい。
七重「サキ、わたしも。サキが大好き」
耳元の、ずっとずっと何度も聞いた声。
絶対嫌だ。失うのは。終わるなんて、無くなるなんて絶対に嫌だ。
たとえ世界が新しく生まれ変わってそこに七重がいて、
会えたとしても、今までのわたし達で無くなるなんて絶対に、否だ。
そう、今までのわたし達はお父さん、おばさんとおじさんがいて。
七重にとっては一がいた。
……ああ、そうか、こいつ言わなかったな。
わたしにとってこいつはいなかっただけで、こいつにとってはずっと、わたしはいたんだ。
謝らなきゃ……ありがとうって言わなきゃ……
そう思いかけたとき、そのこいつが最高にあほなことを言った。
一「今だっ。キスしろ!」
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